「中間駅を飛ばそう」

山の最後の車両、そのブレーキレバーのカバーに手を置く女性が、霧の中、運行日の終わりに口にする四つの言葉。『インクライン』は旅のビジュアルノベルだ。夜行列車が乗り物であるように、形式上は人を場所から場所へ運ぶ。本当は決断の中へ運び、霜の向こうで沈む景色は口実にすぎない。


第一印象

霧が数メートル先でケーブルを飲み込み、油の匂いがワイヤーから浮く。何も温める理由のない空気に、油だけが温かくまとわりつく。手袋をしていない手が抗議する。ホームは崖のように途切れ、下の斜面では一台のケーブルカーが窓を白く曇らせて待っている。

ゲームは、良い紀行文が土地を紹介するように、機能を通して彼女を紹介する。ブレーキレバーのカバーが戻されていない。点検表には一つだけ残りがある。最終運行記録は空白で、この夜を普通だったと宣言する平らな一行を待っている。

夫がこの車両を待って下りのホテルにいることは、ドラマを盛らず一度だけ語られる。夜最後の運行には観客がいる。ただし、あなたではない。

---(第8場面)

うまく機能する理由

垂直性。ケーブルカーは傾く部屋であり、『インクライン』は、それが職業上の距離を保とうとする二人に何をするかを正確に理解している。重力が二人を寄せ続けるのだ。車内にいるのは二人だけ。木のベンチは勾配に傾くため、立ち止まること自体が小さな継続努力になり、バランスを直すたび誰かを支える姿を見られる可能性が生まれる。

そして提案――中間駅を飛ばすこと。中間駅そのものがゲーム最高のイメージになる。凍った窓越しに灯りが減速せず流れ、保留された音のように、夜が止まれた場所を止まらず過ぎる。選択の見せ方は美しい対称を描く。ゲームが記すところでは、書類は今夜何が起きたか知らない。山は知っている。

---(第12場面)

痛みが生まれる場所

入場料は忍耐だ。これはVNightsの最近の出会いの中で最も遅く、霧が担う雰囲気の重さに、せっかちな人は完全に振り落とされるだろう。最初の区間は、ほとんど挑発的なほど何も起きない。語り手は最後まで乗客で、主体性のほぼすべてが終盤の一つの選択に集中する。他人の敷いたレールに乗るのが苦手なら、ここでも苦しくなる。

ホテルの夫は、静かで見事な残酷さだ。ゲームは彼に話させないし、その必要もない。彼は山の麓の温もりであり、終点の灯ったロビーであり、物語はあなたが楽になれるよう彼を悪役にしない。結末は彼の存在を平板な形で尊重する。記録の一行、ホームを横切る鎖の音。その平板さが、対決より強く響く。

---(第16場面)

熱量

今季で最も寒いゲームなのに、なぜか最も温かい。ここにある接触はすべて布越しだ。手袋同士、二センチだけ下げたネックウォーマーが作品全体で最も大胆な姿、誰かの手がさっき触れたガラスへ押し当てた手のひらの下で溶ける霜。ついに一線を越えると、『インクライン』は作品の規律を守って暗転する。ケーブルの唸りがその後すべての代わりになり、中間駅の灯りは遠ざかり、車両は勾配で静かに揺れる。何も見せない。山はいつも、与えられたものをしまっておく。

プレイすべきか

景色を正当な恋愛装置だと思う人なら、今すぐ遊んでほしい。これは最も純粋な旅ノベルだ。一本のケーブル、二人の人間、意志を持つ天候。深夜には秘密を守った機械の夜『リフトキー』と組み合わせたい。旅のビジュアルノベルの棚に置かれる資格も十分だ。これほど遅く、これほど高い場所まで進む作品は珍しい。

霧だけを目当てに『インクライン』へ乗り、灯りを落として最後の車両を一気に下ろう。もうブレーキレバーが外れる音を同じには聞けない。一度の下りで足りなければ、この霧に閉ざされた最終運行が独自の時間を守っている。