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インクライン:霧が閉じる前の最後の下り
夕暮れに最終運行の告知が切符売り場へ貼られ、十一時にはテープの角が剥がれて霜のように丸まっていた。最終下り――午後11時40分。その下では一日の時刻表が、名前を一本線で消すように抹消されている。
上部ホームに残った乗客は私一人だ。他の人は何時間も前に、車や電話や普通の道で下りていった。霧は普通の道を個人的に恨んでいる。山腹をゆっくり満たし、まずケーブルを飲み込む。数メートル先でワイヤーは存在しなくなるのに、灰色の奥で滑車を走る音だけは聞こえる。
ワイヤーから油が浮き上がる。鉱物のようで、ほとんど温かい。この寒さの夜には場違いな匂いだ。手は裸で、指の関節が痛む。手袋を持ってくるべきだった。山が温度まで個人的に奪うとは、誰も教えてくれなかった。
夜の最後の車両がホーム下の斜面で待っている。ホームは崖のように途切れる。足元の霧は石をあっさり消すほど厚く、手すりの向こうは角度をつけて落ちる白しかない。黄色い車両が一台、内部の灯りをともしてそこに吊られている。勾配に傾き、辛抱強く見える。夜じゅう待てるのだ。そういう車両だから。
運転士
彼女は扉を開けた運転士室に立っていた。三十一歳、帽子に押しつぶされた短い髪、顎までのネックウォーマー、本物の仕事をしてきた手袋。ハンビョルという名は後で知った。ラミネートされた名札から、見知らぬ人について遅すぎるタイミングで知る類いの情報だ。
彼女は既婚者だ。訪れた場所の天気を知るように、それがわかる。夫はこの車両を待って下りのホテルにいる。彼女自身が、点検表の途中で軽く教えてくれた。「バーにいるわ。私の最終運行の日は、いつもそう」。
なら、なぜそんな言い方をするのか。
最後の点検
彼女の手順は言語であり、私は彼女がそれを話すのを見ている。圧力計。扉のランプ。ブレーキレバーに置かれた手袋の手――閉じず、カバーの上にある。最終運行では一つだけ未完にして、戻ってくると山へ知らせるらしい。運転士室では、霜に縁取られた窓の下に最終運行記録が開かれ、最後の一行が空白だった。書き留められるのを待つ下り坂全体。
「今夜は中間駅が暗いの」と彼女が言う。「ホームで待つ人もいない。だから――」
彼女は言葉を終えない。霧が代わりに終わらせ、ガラスへ白く押しつける。
「中間駅を飛ばそう」と私は言った。
彼女がこちらを見る。その視線は一呼吸ぶん長く続いた。取り戻せない種類の長さだ。彼女の手は開いたカバーに残る。記録は空白のまま。頭上でケーブルが低く唸る。辛抱強い何かに、もう少し待てと頼むように。
私たちは勾配を下る。木のベンチが意図せず二人を寄せる。乗客のために山が決めることだ。窓の内側では下から霜が羽毛のように広がる。最初のカーブを過ぎる頃、車両は乗り物というより動く部屋になる。一つのランプ、二人の人間、プライバシーと数えるには十分な完全な暗闇。
彼女は私に触れない。私も彼女に触れない。斜面が十分にしてくれる。ケーブルが伸びるたび、木の上で私たちは一度ずつ近づく。ブレーキレバーのカバーは下りきるまで開いたまま、意図的に未完にされた文のようだ。
彼女の反射が霜の窓で私の隣を走る。二重になり、柔らかくなった同じ考えの二つの露光。車両が橋脚で揺れたとき、一度だけ彼女の肩が私の肩へ落ち、そのまま留まった。私の持つどんな計器でも、二秒か一分かは測れない重さ。どちらもそれを謝罪にはしなかった。
中間駅を減速せず通過する。暗いホーム、消えたランプ、今夜は公式に存在しない場所。この夜の中間が何だったとしても、四秒の影の中を滑って過ぎる。麓の記録には何も残らない。下り、直行、一行。終点。
下りホームが噂の裏付けのように霧から現れる。灯った窓の向こうのホテルバーには、今夜この車両が駅を飛ばしたことを決して知らない夫がいる。ハンビョルは冷えてこわばった指で記録に署名し、私は入口に一拍長く立つ。
「足元に気をつけて」と彼女は言い、帽子を伏せ、車両を白の中へ戻していく。
夜は終点として終わる。ときには、それが夜にできる最も優しいことだ。最後の場所へ着き、中間を空白にし、霧に飲み込んだものをそのまま預ける。

Incline
Last run of the mountain funicular. Hanbyeol keeps her hand on the brake-lever cover. “Skip the middle station.” Step off at the downhill platform and the night is just a terminus.
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