午前四時十分。配達スクーターさえ路地を見捨てた時間、角の二十四時間店で働く灯りは一つだけ。黄色いレジ灯が、バーコードを待つように辛抱強く光っている。

Night Till はパンの納品前の空白を描く出会いのノベルだ。呼び鈴のあるコンビニを、扉の閉じた部屋へと建築的に変えてしまう。

仕掛け

あなたは最後の客だ。自動ドアが一度歌い、床には誰もいない。三角キンパの冷蔵庫、冷たい蛍光灯、濡れた床の箱、半分だけ下りた搬入口のシャッター。ゲームは今からパンのトラックが来るまでの隙間に住んでいる。

レジを回る店員は紺のポロシャツにベージュのエプロン、二十六歳ほど。名札のジヘは襟の折り目で傾き、いちばん上のボタンは外れている。商品を読み取った彼女はレシートではなく頼みを差し出す。

「私の代わりに、ドアを見ていてくれませんか」

彼女はウォークイン冷蔵庫を埋めなければならない。誘惑ではなく、あまりに自然な仕事だからこそ意味を聞き取るのに一瞬かかる。シャッターの先へ行けば、五時までこの店はもう店ではない。


間近に見る登場人物

ジヘはベージュのエプロンを着た夜勤の現実そのものだ。誰も来ない午前四時だから上のボタンを外し、名札は誰も気にしないから曲がっている。夫テホは海外工場勤務十か月目。レジ脇の写真のように、台本の中にいる。ゲームはそれを笑いものにしない。孤独は気分ではなく、予定表になっている。

あなたは最後の客で、狩る者でも獲物でもなく、眠れない時間が彼女と重なった一人の大人だ。惹かれ合いは、街が存在しないふりをする時刻に起きている二人の認識として描かれる。頼むのは彼女、決めるのはあなた。

緊張を生む時計

上限のあるカウントダウン、午前五時のパンの納品がエンジンだ。配達車がやがて奪う時間を、一棚の補充、一箱の移動、職業上の一瞬を越えて保たれる視線に使っていく。

分岐は見事なほど日常的だ。レジに留まれば小さな親切をした客で終わる。半開きのシャッターと冷蔵庫へ踏み出せば、店は静かに別の場所になる。鍵のない扉であるシャッターが、選ばれるのを待っている。

熱はVNightsらしいフェードで続く。冷たい通路の距離、息、箱の上で止まる手、そして暗転。シャッターの音と朝一番のスクーターが戻る。示唆的だが露骨ではなく、切り替えはいつも一息手前だ。

こんな時に

設定と同じ時刻に本当に起きている時が最適だ。音量は小さく。冷蔵庫の唸り、ドアチャイム、シャッターの音が音楽以上に物語を語る。

刺さったなら感覚を追おう。ボックス・エイトの深夜物語は別の閉じた部屋で同じ孤独を計算し、出会い作品の棚には一勤務限りの恋が並ぶ。読み終えたらこの午前四時のスローバーンを一気に遊びたい。

最終評価

自分の仕掛けを冷静に見つめ、示唆を声量と取り違えないからこそ、サイトでも特に誘惑的だ。傾いた名札、半開きのシャッター、冷たい白の中の温かな灯りが、十か月の沈黙から欲望を組み立てる。

難点は短く、一ルートだけなこと。これは一夜の物語として意図されたものだが、眠れない人はもう一勤務を望むだろう。

判定:最後の客は、来た時より多くを抱えて帰る。 暗転してもレジ灯だけは残る、深夜のスローバーンだ。